
当連結会計年度におけるわが国経済は、東日本大震災の影響、また、世界経済の減速懸念や円高などにより厳しい状況が続いておりましたが、米国経済の底堅さや日本銀行の金融緩和策により期の後半には、緩やかな持ち直しの状況となりました。
情報サービス産業においては、月次売上高が、前年同月比マイナス基調で推移するなど、ユーザー企業は依然としてソフトウエア投資に慎重な姿勢を継続している状況で推移しました。
このような経営環境の下、当社グループは、既存顧客との取引深耕と新規顧客の開拓に向けて、重点戦略顧客を 明確にし、当該顧客に対する取引拡大策を策定・実施するなど積極的な提案営業活動を展開いたしました。中でも、当社が得意とする保険業界向けは前期比20.8%増と大きく売上高を拡大、また、証券業界向け(同4.8%増)及びクレジット業界向け(同64.4%増)においても、それぞれ拡大することができました。
その結果、当連結会計年度の売上高は8,856百万円(前期比12.9%増)、営業利益は677百万円(同18.7%増)、経常利益は681百万円(同15.3%増)と増収増益、一方、当期純利益は208百万円(同31.6%減)と減益になりました。当期純利益が減益となった要因は、「厚生年金基金脱退拠出金」として160百万円を特別損失に計上したこと、及び法人税率引き下げに伴う繰延税金資産の取り崩しによる法人税等調整額の増加71百万円の影響によるものであります。「厚生年金基金脱退拠出金」につきましては、将来の不測の債務増加リスクを回避し、退職給付債務に関する情報開示の透明性を向上させるため、厚生年金基金を脱退したことに伴い発生した、これまでの年金資産積立不足額の当社負担額であります。
当連結会計年度のサービス分野別売上高は、次のとおりであります。
システムの企画/設計・開発フェーズで提供するシステム・ソリューションサービスは、保険業界向け開発案件を積極的に受注、また、クレジット業界向けの新規案件が拡大したことなどにより、5,074百万円(前期比25.1%増)となりました。一方、システムの稼働後に提供するシステム・メンテナンスサービスは、銀行及び証券業界向けの案件は拡大したものの、子会社の売上高減少などにより、3,782百万円(同0.1%減)とほぼ横這いとなりました。
ユーザーの業種別売上高は、銀行業界向けは1,263百万円(前期比1.2%増)、証券業界向けは877百万円(同4.8%増)、保険業界向けは4,893百万円(同20.8%増)、公共向けは412百万円(同4.3%増)、流通業界向けは225百万円(同32.0%減)、クレジット業界向けは693百万円(同64.4%増)、その他489百万円(同11.8%減)となりました。
当社グループは、次の重点施策に取り組むことにより、業容の拡大と継続的な収益の確保に努めるとともに、企業体質の強化に注力してまいります。
- 受注の拡大と顧客対応力の強化
重点業種(銀行、証券、保険、公共、流通、クレジット)の顧客の課題・要望に対し、これまで蓄積した業務知識と技術力を活かし、受注の拡大と顧客対応力の強化に努めてまいります。
戦略的に取引拡大を目指す顧客として、大手システム・インテグレータやエンド・ユーザーなど重点戦略顧客を明確化し、それぞれの顧客に対する取引拡大策を策定・実施するとともにリソースを重点配置してまいります。
既存顧客につきましては、既に重点パートナーとして認定していただいている企業を含め、更なる対応領域と規模の拡大を図ってまいります。また、新規顧客に対しても、重点パートナーと認定していただけるよう実績を積み上げ着実に取引を拡大してまいります。
- 企業体質の強化
業務の効率化・管理コスト削減などに努めるとともに、以下の4点への取り組みにより企業体質の強化を図ってまいります。
a.システム基盤領域の拡大
システム基盤領域の拡大に向け、システム基盤技術者の技術力向上と育成に努めてまいります。
b.システム・メンテナンスサービスの高度化
ユーザー企業のご要望にお応えし、サービス力向上、システム再構築案件への提案機会の獲得及び安定収益基盤確立のために、システム・メンテナンスサービスの高度化に取り組んでまいります。
c.新技術及び新領域への取り組み
技術開発本部による研究開発投資を継続的に行い、技術革新への対応と新たなビジネスチャンスの獲得に努めてまいります。
d.重点教育施策の着実な実施
「プロジェクト・マネージャ」育成や顧客需要の高い開発言語のレベルアップ教育のプログラムなど、重点教育施策を着実に実施し更なる人材の育成に努めてまいります。
- プロジェクト支援の強化
当社の利益の源泉は、プロジェクトの成功にあります。ここ数年来、当社では不採算プロジェクトを発生させておりません。今後もプロジェクト運営の更なる高度化を目指し、全社横断的にプロジェクトを管理・支援する部門に加え、技術開発部門や管理部門など全社一丸となってプロジェクトを成功に導くよう努め、利益の最大化を図ります。




