CSR
印刷する

トップメッセージ

株主並びに投資家の皆様におかれましては、平素より格別のご支援を賜り厚く御礼申し上げます。
今後とも皆様のご期待に沿い得るよう、新たな成長ステージに向けて積極的な事業運営に努めてまいる所存でございます。

代表取締役社長 中島 太

当期の業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続き、設備投資も緩やかな増加が見られるなど回復基調で推移した一方、通商問題の動向が世界経済に与える影響が懸念される状況となっております。
情報サービス産業におきましては、IoT、ビッグデータ、AI、RPAなどの急速な進展により、新技術を活用したIT投資の需要が拡大しており、総じて堅調に推移した一方、技術者の不足感の高まりから需給は逼迫した状況が継続し、外注単価は上昇傾向となりました。
このような経営環境の下、当社グループは、2023年3月期(2022年度)を最終年度とする「中長期経営計画 C4 2022」を展開しており、当連結会計年度は、「飛躍への重点投資」と位置付けた第2ステップの初年度となります。第1ステップの取り組みをよりブラッシュアップし、重点顧客との取引拡大及び新規顧客の開拓に向けて積極的な提案営業に注力するとともに、技術者の積極的採用及びパートナー企業との更なる連携強化に努めました。上記に加え、AI、IoT、アジャイル開発などの先端技術を活用した技術研究を推進するとともに、当連結会計年度より新たにビジネス企画開発本部を設置し、働き方改革推進の一助となるRPA on DaaSなどの新規事業の創出、AIを活用した検索アプリの開発、教育用アプリの販売促進やASEAN市場をターゲットとした海外事業の展開に取り組みました。

その結果、当連結会計年度の売上高は14,834百万円(前期比9.9%増)となりました。また、利益面では、一部に不採算プロジェクトが発生いたしましたが、生産性向上などへ取り組み、営業利益は前期比横ばいの986百万円(同0.5%増)、経常利益は993百万円(同1.1%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、所得拡大促進税制の税額控除を受けたことにより717百万円(同8.5%増)となりました。

当連結会計年度のサービス分野別売上高は、次のとおりであります。
システムの企画/設計・開発フェーズで提供するシステム・ソリューションサービスは、公共及び流通業界向け案件が拡大した一方、銀行業界向け案件が縮小したことなどにより、7,972百万円(前期比1.7%減)となりました。また、システムの稼働後に提供するシステム・メンテナンスサービスは、保険及びクレジット業界向け案件を継続的に受注したことなどにより、6,862百万円(同27.5%増)となりました。

当連結会計年度の業種別売上高は、次のとおりであります。
銀行業界向けは1,863百万円(前期比7.9%減)、証券業界向けは771百万円(同9.8%減)、保険業界向けは6,161百万円(同13.6%増)、クレジット業界向けは1,733百万円(同10.2%増)、公共向けは1,639百万円(同6.6%増)、流通業界向けは875百万円(同109.4%増)、その他業界向けは1,793百万円(同7.7%増)となりました。

また、1株当たりの配当金につきましては、25円の中間配当を実施いたしました。また、期末配当につきましては、普通配当25円の配当案を第43期定時株主総会に付議することといたしました。この結果、当期の年間配当金は1株につき50円と前期に比べ、5円の増配となります。

重点課題への取り組み

情報サービス産業におきましては、業務系システムの更改需要が底堅く推移していることに加え、将来の成長、競争力強化のために新たなデジタル技術を活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)※1に向けた戦略的なIT投資の需要増加も見込まれていることから、市場全体の拡大傾向は継続すると期待されております。一方、技術者不足が慢性化していることに加えて、大規模案件が収束し、中小規模の案件が増加することで新規案件を受注するためには、従来以上
にプロジェクト・リーダー(PL)の確保・育成が必要となり、十分な開発体制の確立に苦慮する状況にあります。

当社グループは、2023年3月期を最終年度とする「中長期経営計画 C4 2022」を策定し、その実現に向けて取り組んでおります。2019年3月期におきましては、連結売上高計画を達成した一方、一部で不採算プロジェクトの発生や品質面の問題が顕在化いたしました。これは、事業拡大のスピードに対して、人材育成及びプロジェクトマネジメント力向上が伴っていないことに起因するものであり、重要な経営課題であると認識しております。

このような状況を踏まえ2020年3月期は、次の重点施策に注力してまいります。

  1. 事業拡大
    a.今後の事業拡大を見据えた受注
    パートナー企業を含めた技術者の確保、オフショア・ニアショアの拡大に注力するとともに、既存領域を深掘りし安定的な継続受注、DX関連案件の積極的受注に努めてまいります。受注にあたっては、案件の見積り条件面、ビジネス面、技術面、開発体制面などのリスク評価を従来以上に徹底分析・評価し、受注の可否を決定してまいります。更に、新規顧客・新規業種・新技術などの案件においては、将来展望と取引拡大へのアプローチ方策を明確にして受注してまいります。また、システム基盤サービスにおいては、顧客が抱える問題を解決するためのソリューションやナレッジを商品化しております。今後も、更なるラインナップの充実に努め、業種を問わず幅広くサービスを提供してまいります。これらにより、非金融分野及びエンドユーザーとの取引比率の向上を目指してまいります。

    b.新規事業・海外事業の創出
    新規事業につきましては、RPA※2 on DaaS※3など先端技術を駆使した高付加価値サービスの提供に注力してまいります。また、AWS※4の活用にも継続的に取り組んでまいります。今後も引き続き、新技術・新分野の研究に取り組み、技術革新への対応に努めるとともに、更なるサービス型ビジネスの創出を目指してまいります。
    海外事業につきましても、ASEAN市場をターゲットとした展開を目指しております。先ずは、大手システム・インテグレーターの顧客の海外事業進出支援に参入いたしました。今後、当領域の拡大を図ってまいります。
  2. 体質の強化
    当社グループが現中長期経営計画を推進以降2019年3月期までの間の年平均売上高成長率は、10%と当初計画とおり順調に業容を拡大してまいりました。一方、前述のとおり人材育成及びマネジメントの強化が重要な経営課題であると認識しております。特に一括請負案件や上流工程からプロジェクトを完遂できるPLを早期に育成するために、個人別に不足しているスキルを明確化し体系的なマネジメントを学べるよう教育体系を抜本的に見直すとともに、OJTで実践的な育成を推進してまいります。これにより、今後、更に受注領域を拡大して高付加価値ソリューションを提供することを目指してまいります。
    また、引き続き、開発プロセスや作業手順の標準化及び開発ツールの効果的導入による生産性の向上や、オフショア及びニアショアにおけるパートナー企業の積極的活用を通じた動員力の向上に努めてまいります。
    加えて、働き方改革の推進や働きやすい制度・環境作りを通じて、社員が自身の最大限のパフォーマンスを発揮できる環境を提供することにより、当社グループの発展と社員の幸福の実現を目指してまいります。


    1)デジタルトランスフォーメーション(DX):企業がIoT、AI、ビッグデータ等の先端デジタル技術を活用して、新
    たな製品・サービス、ビジネスモデルを創出すること。
    (※2)RPA:Robotic Process Automationの略。人間が行う業務の処理を操作画面上から登録しておくだけで、様々なアプリケーションを横断して処理する技術のこと。
    (※3)DaaS:Desktop as a Serviceの略。デスクトップ環境をクラウド上に構築し、ネットワーク越しにその環境を呼び出して利用する技術のこと。

    4)AWS:Amazon Web Servicesの略。Amazon.com社が提供しているクラウド・サービスのこと。